この週末、科学博物館の企画展示室では、県内の小中高児童生徒の自由研究の成果報告を集めた「第50回 愛媛県児童生徒理科研究作品展」が行われました。

私も実際に見てみたのですが、予想以上の充実した研究の数々に圧倒されてしまいました。

自分の身近なところから興味や疑問を抱き、それを粘り強い探究心で本格的な観察、そして数々の試行錯誤に取り組んできたあとが、一つ一つの研究報告から伝わってきます。そんな充実の研究の内容に加えて、研究をまとめたポートフォリオ自体も、きれいな絵や折り紙(!)などで表紙を飾ったり、膨大な量の写真記録を添えたりと、報告者一人一人の熱意や探究心、そして何より楽しそうな気持ちがいっぱい伝わってきます。

このブログでは、各研究の内容まではとてもご紹介しきれませんが、その一部として、特別賞受賞作品に対するコメントをご紹介します。

  • じっくり観察しながらも愛情を持ってミノムシを飼育している研究者の姿が目に浮かぶ
  • 小学校1年生から4年間にわたって、ハクセンシオマネキの未知の世界を本当に楽しそうに探究している
  • 長年、竹林に出かけて竹に親しんできたからこそ生まれた研究である
  • 10か月以上の長期間にわたる飼育の中でも、7月7日にザリガニの赤ちゃんが61匹生まれたのを朝起きて見つけた時の感動は、特に大きかったと思われる。
  • 地層の形成について、考えられる限りの実験に挑戦した力作である。
  • 随所に創意工夫が見られ、科学的な検証も行って、どんどん実用化のレベルまで進化させており、そのプロセスが大変興味深い
  • 好奇心旺盛な研究者たちが、新たな疑問を次々に見つけ、確信が持てる発見にたどり着くまで忍耐強く実験に取り組んだ秀作である。

評価のコメントも、研究内容の充実度だけでなく、報告者の児童生徒(「研究者」と呼んでいますね)の長年の頑張りや、興味・熱意に対しても温かく受け止めており、なんだかコメントを読む私自身までとてもうれしくなってきてしまいました。

研究者自身の興味・探究心こそが、より深く、注意深く、充実した研究につながる、ということを改めて実感させてくれますね。

科学博物館での披露は残念ながら今日でおしまいですが、このあと10/27(土)、28(日)には西予市の「県歴史文化博物館」で、そして松山市内でも11/1(木)~4(日)に県立図書館で、それぞれ展示されるようです。また、特別賞受賞作品のうちのいくつかは、愛媛県の代表として四国大会へも出場し、そこでプレゼンテーションなども行われるそうです。[詳しくは、県総合教育センターのサイトでご確認ください」

興味をもたれた方、ぜひ実際にご覧になってみてください。

<企画普及グループ 井上>