開催中の企画展「地震を探る」の関連行事として観察会「活断層を歩く〜重信断層〜」を12月18日(日)に開催しました。「重信断層」は松山東部に分布する活断層です。今回は、断層のずれによってできた地形「断層崖(だんそうがい)」に沿って、約1.5km歩きました。講師には高橋治郎先生(専門:構造地質学)をお招きしました。

▲最初の「断層崖」ポイントです。写真後方の横方向に延びる段差が「断層崖」です。断層が上下方向にずれて形成されたものです。このような低い断層崖は「低断層崖」とよばれます。[東温市野田付近]

▲重信断層の低断層崖沿いに歩いてきました。
どこが断層崖かわかりますか?右の端にあるあぜ道のような段差のところです。
[松山市高井町]

▲これまで観察してきた低断層崖を振り返って眺めています。
断層崖は矢印方向に続く段差です。ここは約1.5mの高さがあります。

▲上の写真の参加者のみなさんが見ている景色です。
断層崖は矢印の方にほぼまっすぐに延びています。
[松山市高井町から東方を望む]

*重信断層は、ここでは上下方向にずれてできた断層崖しか観察できませんが、断層のタイプとしては、水平方向に大きくずれる横ずれ断層です。

活断層のことだけではなく、南海トラフ地震についてや地震に対する備えについての話もありました。「絶対に家屋や家具の下敷きにならないように対策を!」

博物館では、西条市で採取された活断層のはぎとり標本等を展示した企画展「地震を探る」を来年1月22日(日)まで開催しています。ぜひこの機会に地震について理解を深めていただき、備えの第一歩となることを願います。(学芸課 山根)