8月24日(木)から9月4日(月)まで、愛媛県総合科学博物館で博物館実習が行われました。(8月29日・30日のお休みを除いた10日間)

その中からいくつかの活動を紹介します。

博物館講座・親子自然教室「葉っぱ図鑑をつくろう」の一場面です。この講座のために実習生は前日から1日かけて準備をしました。実際に植物の葉を採集し、学芸員さんから標本の作り方を教わった上で、講座の流れを一通り体験し、当日どんなところに注意したらいいのか、参加者との関わり方はどうしたらいいのかなどを確認しました。

この写真は、博物館の近くの川に入って、水生昆虫を採集し、学芸員さんと一緒に、名前と数を調べている場面です。これによって川の環境の良さを判定しますが、この川はきれいだということがわかりました。この活動は、博物館講座として毎年行われていて、小学生もたくさん参加します。ここで定点観測することによって、この川と周りの環境の変化を調べることができます。

博物館講座・科学実験教室「水のおもしろサイエンス ~表面張力のふしぎを探ろう~」で、実習生が表面張力を「水分子くん」を使って説明しているところです。

実験1「水でいっぱいのコップにビー玉を何個入れられるかな?」実験2「水でいっぱいのコップに洗剤を入れるとどうなる?」といった面白い実験がたくさん用意されて、子どもたちがグループになって予想しながら実験をしました。

これは、博物館の産業資料として登録する前に汚れを落としている場面です。イイダコをとる漁具です。数百mの縄に大きな二枚貝を約2.7mごとにつるして漁場に仕掛け、イイダコが貝に隠れて入っているところを引き揚げます。漁業者から愛媛県に寄贈の相談があり、博物館資料として保存することになりました。資料を保存する際には、このような地道な作業を行うこともあります。

実習も残り3日となり、図書館の本を調べたり、インターネットやパソコンを使ったりして、課題作成に集中しているところです。今回の課題は「企画展の企画書を作る」で、テーマは「宇宙」。博物館の展示の案内や展示法の講義を受けるとともに、課題の会場となる「特別展・VRスポーツサイエンス」も見に行き、毎日実習生は仲間と議論し合って、企画展の構想を練っていきました。

実習生の控え室の資料棚に張られた白い紙と多数の付箋。これは実習生が課題を設定するに当たって、宇宙から思いつく単語や疑問を付箋に書いてグルーピングしたものです。これをすることによって、付箋を貼ったり、移動させたり、質問したりと自由に意見を交換する雰囲気が生まれ、課題設定のヒントになった例もあるようです。

課題発表会の様子です。発表者のテーマを順にご紹介しましょう。「地球外に生命を探して」「宇宙×人」(宇宙飛行士になるまで)「銀河鉄道の夜 星めぐり展」「比べてみよう!宇宙のくらし展〜宇宙食に見る国際比較〜」「GRAVITY-重力で感じる宇宙-」「科学メガネでオーロラを見よう」「スーパーアース探索隊」面白そうなテーマですね。

課題発表をしている様子です。企画展示室の中をいくつかのゾーンに分け、それぞれの意図を説明しています。

文系の実習生が数名おり、理系の実習生も宇宙を専門とする人はおらず、企画展のテーマを決めるのは大変苦労をしたようです。

しかし、発表の中では、最新のVR技術や体験展示、斬新なアイディアが企画書に盛り込まれ、どれも行ってみたいと思うものばかりでした。

最後に課題発表に参加した人で記念撮影をしました。みなさんお疲れ様でした!

(企画・伊藤)