博物館講座 自然観察会

11月 13
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森のそうじ屋・キノコの観察

平成23年11月12日(土)、博物館講座「森のそうじ屋・キノコの観察」が行われました。キノコって、妖しくて、可愛くて、神秘的で、不思議で…「もっと知りたい!」という参加者のみなさん22名が新居浜市民の森に集合です。

今日の行程と注意事項の説明

今日の行程と注意事項説明。

危険なキノコ『カエンタケ』に注意!

案内は…
幅広い専門分野を持つ 自然研究科 小林学芸員。
ボランティアスタッフの郷田さん。
自称キノココレクター企画普及グループ 光澤 です。

気持ちの良い秋晴れの中、キノコを探します。道中、昆虫や植物にも興味をひかれながらも
今日の観察のメインは『キノコ』です。

キノコ目線で探せば見つかる~?

キノコ発見!「小林先生~コレなんですか?」

『キノコ』と言っても、おなじみのあの形のものだけでなく、
木にスカートのようにくっついているものもあります。

『カワラタケ』切り株によく見られます。お花のような形も発見。

   見つけたー!

自分の安全とキノコを傷つけないように気を付けて、優しく採取。

立派な『ヌメリイグチ』にも出会えました。

『ドクベニタケ』の仲間(今回の人気キノコ)

観察しながら、色々なキノコを採集しました。

形の分類は 4種類
「キノコの形」「おさらの形」「ボールの形」「ヘンな形」

生えていた場所は 2種類
「木から」「地面から」

みんなが採集したものを並べてみると…
「地面から」生えていた「キノコの形」のキノコ

「木から」生えていた「お皿の形」のキノコ
が多く取れました。

採ったキノコを形・生えていた場所に分類

今日のおさらいと質問タイム

普段 道で出会っても「キノコ見つけたー」でおしまいではないでしょうか。
今日は 小林学芸員の解説で それぞれのキノコの名前や特徴、
「森のそうじ屋」と呼ばれるキノコの分解者としての役割を学ぶことができました。

かわいくて、ヘンなキノコにたくさん出会えた楽しい講座でした。
キノコは 実際に触ってみると、意外に固かったり、もろかったり。
今日はお勉強のために採集しましたが、自然の中にスックリと生えている姿が
やっぱり一番ステキだなぁと思いました。

※食べるのはもちろん、触るだけで危険なキノコもありますので、くれぐれもご注意ください。

(企画普及グループ 光澤)

『まゆ玉人形をつくろう!』

11月 9
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みなさんは「絹(シルク)」が何からできているかご存知ですか?
なんと、「カイコガ」の「まゆ」からできているのですっ!!

幼虫が蛹(さなぎ)になるとき糸をはき、まゆをつくります

開館記念日に合わせて
このまゆを使った可愛い人形づくり『まゆ玉人形をつくろう』を開催しました。

人形作りには蛹(さなぎ)を取り除いた切りまゆを使いました。

ひよこやペンギンなど、当館の腕利き職員が考えた人形を参考に
家族で楽しく作成している様子が見られました。

まゆ玉人形勢ぞろい

何をつくっているのかな?

おかげさまで大盛況。行列もできました。

オリジナルの大作や同日開催「タネで遊ぼう」とコラボした作品を作っている人の姿も。

ふだん見ることの少ない絹糸の材料「カイコガのまゆ」を使ったこの企画。

みなさんのご要望があれば、また開催したいと考えております。(企画 岩本)

四国理系女子会 Science Girls

11月 4
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理系女子講演会
女性ディレクターが語る TV界の理系のお仕事

平成23年11月3日(文化の日)、四国理系女子会 講演会を開催しました。
講演会には「NHKスペシャル」や「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」などの自然科学番組の制作に20年間携わっておられる、NHK科学・環境番組部 専任ディレクターの水沼真澄さんをお招きし、ご自身の進路選択、職業選択の経験や自然番組制作現場の映像等を交えて、お話いただきました。

理系女子講演会 講師:水沼 真澄さん

四国理系女子会 Science Girlsの第1弾かつ目玉イベントである、11月3日の講演会には四国中から多くの女子中高生が参加してくれました。
お越しいただいたみなさん、本当にありがとうございました。

質問や対話を交えて、楽しく身近な講演会

講演では、水沼さんが現在のお仕事をされるまでの選択やその時の想いをお話いただきました。
水沼さんご自身の力強くも気取らないステキさに、女子中高生たちは自分の夢や進路を重ね合わせることができたようです。

〈参加者アンケートより〉
「女性がつける仕事がたくさんあって、いろいろな人生を歩めるんだなと思いました。とてもおもしろい講演でした。」
「理系といっても、たくさん仕事があるんだなぁと思いました。大変な仕事でも、自分の好きなことを頑張ることが大切で、それだからこそ続けられるのだと思いました。」
「自分は文系がとくいじゃないから理系にすすまなければいけないときめつけてしまっていたけど、今回のおはなしはそうじゃないってことを学びました。」

講演では自然科学番組を制作するまでのお仕事の様子や、私たちにとって非日常な取材の様子などを映像や写真を交えて仕事の魅力についてお話しいただきました。

〈参加者アンケートより〉
「ディレクターってどちらかというと偉い人で、撮影してきた映像を見るだけとかかと思っていました。でも、これを見て、自分が現場に行ったり、かなり楽しそうだなと思いました。」
「最初は、理系の仕事の話ということで、難しい話と思っていたのですが、TVの話ですごくおもしろかったです。ディレクターさんの大変さとか、TV制作の過程とか、裏話も聞けてよかったです。」

参加された皆さん「憧れを身近に」感じて、それぞれの夢や進路を考えるきっかけになれたようで、私たちもとても嬉しいです!

四国理系女子会 Science Girlsは、

●博物館の理系のお仕事を体験する『学芸員体験』
12月18日~
※応募締切 12月1日 応募者多数の場合は抽選となります。

●理系出身の先輩と交流するサイエンスカフェ『理系の先輩と語ろう』
2月12日
※応募締切 1月29日 応募者多数の場合は抽選となります。

と、今後も将来の夢に悩む 女子中高生の皆さんを応援していきます!
ぜひ、博物館に『自分の夢』を探しに来てください。

(企画普及グループ 光澤)

四国理系女子会 Science Girls とは…

『女子は理系が苦手…?』
『理科は好きだけど…私が理系に進学して、
どんな人生になるのか、想像がつかない』
進路や夢に迷う、女子中高生の皆さんに理系分野の楽しさを知ってもらうために
実施する事業です。
この事業は独立行政法人 科学技術振興機構(JST)の平成23年度「女子中高生
の理系進路選択支援事業
」として採択されました。

JAXA宇宙学校・えひめ

10月 30
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昨日、JAXA宇宙学校・えひめが開催されました。
県内では初開催です。

募集の段階から非常に注目をいただいており、定員を上回る応募でキャンセル待ちも出てしまうほど多数のご応募がありました。(今回定員オーバーで参加いただけなかった方、申し訳ありません。どうか今後のイベントにも引き続きご注目ください)

小中学生の子どもたちからの質問が授業の大半を占めるということで、どんなイベントになるか想像がつかなかった人も多かったかと思いますが、、すごかった!!!ですね。期待以上の大盛り上がりで、子どもたちの活躍ぶりが、本当に素晴らしかったです。

会場にいなかった人にも、少しでもあの雰囲気を伝える事ができれば、ということで、写真とともに振り返ってみます。

13:00、開校式がはじまりました。宇宙学校校長の阪本先生が、さっそく子どもたちの期待を盛り上げます。

満員の多目的ホール

「この宇宙学校は、普通の宇宙のお話を聞ける講演会とは違います。先生からのお話は15分くらいで、そのあとは皆さんからどんどん質問をしてください!」 この言葉を聞いて、質問する気満々の子どもたちの、期待の高まりと、何とも言えない緊張感が会場を包みはじめます^^

そして、1時限目のスタートです。

1時限目「太陽系外の惑星系を探る」 塩谷 圭吾先生

太陽系外の惑星系、ということで、宇宙人が住んでるかもしれない(!)、宇宙のはるかかなたにある惑星についての研究の紹介です。宇宙空間で観測を行い、はるか遠くの惑星探しにも貢献が期待されている「SPICAスピカ」という名の望遠鏡の計画など、最先端・現在進行形(あるいは未来)の話題も含めて、とっても分かりやすく色々と説明をしてくれました。会場の子どもたちの目線も、真剣そのもの。

そして、いよいよ質問タイムの始まりです。

初めに手を挙げてくれた男の子の質問、良かったですね~。

「うちゅうじんって、いるん?」

伊予の言葉^^で、しっかりと塩谷先生のお話を踏まえた、しかも大人でも聞きたくなるような本質的な質問をしてくれました。

それに対しての塩谷先生からの答えは、「きっといるんじゃないかと思う。」そして、「太陽系の中にも、もしかしたら地球以外に生き物がいる(いた)ところがあるかもしれない」とのこと。

ここで、阪本先生からも、さらに科学者目線でのフォローが入ります。

地球の私達と同じような人(ヒト)の姿をしているかというと、そういう可能性は低いだろう。なぜなら、宇宙のよその惑星は、おそらく地球とは環境がずいぶんことなり、生命がいるとしてもその場に適した形で私達人間とはだいぶ違った進化をするだろうから。 そういう意味で、人間のような姿をした宇宙「人」が居るかどうかは分からないけれど、でも宇宙「バイキン」ならきっといるんじゃないか、

と。

地球以外でも、生き物のいる星があるかもしれない、ということは多くの人が想像することかもしれませんが、「宇宙バイキン」というのは、科学者ならではのすごく現実味のある答えで、私も「なるほど!」と思いました。

その後も、まるで専門家が学会で質問しそうな鋭い質問も含めて、次々と子どもたちからの発言が続きます。そして、それら一つ一つに感心し、丁寧に答えてくれるJAXAの先生たち。見守っていた親御さんも含めて、会場が一体となって活発な質疑応答は続きます。そして、、当然ながら、とても授業時間だけで質問が尽きるはずもなく、あっという間に1時限目の授業が終了しました。

専門家の研究者もうならせた子どもたちからの質問、ここで全部網羅する事はできませんが、いくつかをご紹介しましょう。

  • (話の中でも出てきた)トランジット法では、どれくらいの周期でまわる惑星が見つかるの?
    • 答え: 相当な幅があるが、初めて見つかったものは、わずか3日で主星(恒星)を回るという、驚くべきスピードで回る惑星だった。
  • SPICA計画は、いつ頃決まった? SPICAはどこまで行くの?
    • 計画は2000年ころから。でもこれから予算が承認されないと、打ち上げられない(笑)
    • 他の多くの人工衛星とは違って、月よりもずっと遠くまで離れたところまでいってから観測する。地球の熱が、ノイズになってしまったり、SPICAを温めてしまったりするのを避けるため。
  • 惑星って、どうして丸い形をしているの?
    • 星の重力が、高い所にあるものを引っ張っているため。
    • でも例えば地球も、山や谷など、多少はデコボコがある。
    • 重力が強い場合は、ほぼ丸い形になるが、イトカワなど小惑星のように小さな天体だと、丸くなろうとする力があまり強くならない。だからイトカワもあんな形をしている。
  • 系外惑星が見つかったとき、形や大きさなどはどれくらい分かるの?
    • トランジット法では、大きさについては情報が得られるが、質量などはなかなか分からない。逆に、ドップラー法の場合は、質量についてはある程度分かるが、大きさ(比重)などの情報を得るのは難しい。

休憩時間中も、いったん”スイッチが入った”子どもたちがJAXAの先生たちを逃すはずもなく、この通り…

質問がある子は会場の前に集まって、、

納得いくまで、質問攻め!

これらの写真、どちらも2時限目がはじまる前の、休憩中の様子なんです。
イベント終了まで待っていられず、先生たちをとことん質問攻めにしています。

さて、そんな忙しい休憩時間も終わって、いよいよ後半の2時限目に突入。

2時限目「小惑星探査機『はやぶさ』が目指したもの」 清水幸夫先生

多くのファンがいる「はやぶさ」に関するテーマという事で、当然のように熱い質問が続きます。

「はやぶさ」について、もっと教えて!

活発な質疑応答は、2時限目も続きます。

  • はやぶさは、なぜイトカワに行くことにしたの? はやぶさ2はどこへ向かうの?
    • 打ち上げのタイミングによって、行くことのできる小惑星はすごく限られてしまう。今回は、S型(石ころと同じ成分を多く含む)というタイプの、比較的小さな小惑星に行って、太陽系の成り立ちを調べる事が目的だった。それらの条件に一番合うものが、イトカワだった。
  • はやぶさは、なぜあんな形をしているの?
    • 研究者たちの、汗と涙の結果です^^
    • できる限り軽く、機能も限定して作らなければいけなかった。そのため、太陽パネルやパラボラ型のアンテナは、固定した状態でそれぞれ太陽、地球へと向くよう、イトカワにつくタイミングもあわせて考えて作られたりしている。
  • はやぶさ2は、どんな形
    • ほとんどはやぶさと同じ。 元々、まったく同じものを使う予定だったが、いろいろはやぶさでのトラブルも踏まえて改善・変更された箇所もある。
  • はやぶさでは、パラボラ型だったアンテナが、はやぶさ2では平らな形になっているのはどうして?
    • 新しく開発された「スロットアレイアンテナ」という平面の丸いアンテナは、今までのパラボラ型よりも高性能。新しい技術を取り入れたので、はやぶさとは違う形になった。
    • この平面型のアンテナは、金星に向かった探査機「あかつき」にも搭載されている。あかつきの場合、太陽に近づくために、太陽の光を集めてしまうパラボラ型のアンテナは不利。
    • また、平面のスロットアレイアンテナは、重量の面でも従来のパラボラ型よりも優れている(=軽い)
  • はやぶさでメインエンジンとして使われた「イオンエンジン」は、もともとは補助エンジンとしてよく使われていたそうだが、それはなぜ?
    • イオンエンジンは、力は弱いけれど、とても効率のよいエンジン。
    • 地球を回る人工衛星などでは、外国のものでは起動の修正(力は弱くて良い)のためのエンジンとしてよく使われてきた。
    • はやぶさの場合は、長い時間かけてイトカワまで行くので、力は弱くても、長期間効率よく使う事ができるエンジンであることが大事だった。
  • 化学エンジンは、どれくらいの威力があるの?
    • 阪本先生:「清水さん、『●●ニュートン』とかいう答え方をしちゃダメですよ!」  清水先生:「そんな~」
    • 2kgとか、5kgとかのコメ袋を持つときの力くらい
    • イオンエンジンは、鼻息くらいの強さ。化学エンジンは、そのだいたい1000倍くらいだから、、鼻息1000人分!? でも、それだと良く解らないので、だいたい腕でグッと押すくらいのちから、かな。

ここで紹介している質問と答え、全体の半分にも満たない量なんですが、、なんとなく雰囲気は伝わるでしょうか。


子どもたちの興奮冷めやらぬまま、そしてまた大人たちは、子どもたちの熱意と知識・理解のレベルの高さに圧倒されたまま、2時間目の授業も終了。その後の閉校式を持って、宇宙学校は幕を閉じました。

終了後、講師の先生たちは再び質問攻め、そして今度はサイン攻めにもあいながら、それでも時間の許す限り、子どもたちの質問に熱心に答えて続けてくれました。

*  *

参加者の皆さんの心には、どんなものが残ったでしょうか。

宇宙の最先端の謎に挑戦し続けているJAXAの研究者の先生たちが、こうしてまいてくれた種を、これから私たち自身が大切に育てていかなくてはいけませんね。

博物館が、こんな科学少年・少女たちと一緒に、引き続きいろんな科学体験を共有していける場となることを願ってやみません。ぜひこれからも、みんなで地元に根差した科学の文化を盛り上げていきましょう!!

(企画 井上)

NHK「いよ×イチ」 えひめイチバン!

10月 18
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新居浜・西条がお祭りで盛り上がっているさなか、NHK「いよ×イチ」という番組の取材が、当館プラネタリウム他で

行われました。 放送予定は、本日(!)18:10~、番組内の「えひめイチバン!」というコーナーです。

普通の取材とはちょっと違うテイストで、30mドームのプラネタリウムの臨場感や迫力をお伝えしています。 ので、えっと…、ぜひ、温かい目で見ていただけたら^^と思います。

撮影後、リポーターの石田さんと

取材の日、たまたま投影を見に来ていた男の子も、投影後にインタビューを受けていました。とってもかわいらしく、ステキな受け答えをしてくれていたようで、インタビュー後、撮影隊の方たちがプチハイテンションになって、すごく喜んでましたよ。どんな事を話してくれたのかなー。

(企画グループ 井上)

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