科学クラブトピックス
 発泡スチロールを使ったミニ立体凧の工作
科学クラブ 藤林秀寿

科学クラブで、発泡スチロールを薄くスライスした板を使った「ミニ立体凧」を考案したので、ここでご紹介します。(発泡スチロールスライサーについては、こちらで紹介しています)この凧はコンパクトなサイズで簡単に作ることができ、しかも室内で歩く早さで飛ばす事が出来るため、博物館のイベントや科学クラブの工作教室でもよく作り、人気を博しています。
 
普通、平面凧には長いシッポが取り付けてあり、これで左右のバランスを取ります。左右のバランスが崩れると、凧は横走りや回転を始めてしまいます。シッポなしに揚がる平面凧は、左右が同じ様に曲がるように横骨を削って作られており、かなりの熟練者にしか作ることができません。一方、立体凧は三角形の構造なので、強い風でも骨が曲がりません。そして左右のバランスが保てるのでシッポがなくても揚がります。しかし、沢山の骨が必要で簡単には作ることができません。
 
今回紹介する「ミニ立体凧」は、発泡スチロールを薄くスライスした板を使い、発泡スチロールに十分な強度があるため骨を必要としません。テープで板を張り合わせるだけで、凧ができるのです。円筒形の立体凧は最も簡単な凧の1つ。板(厚さ0.8mm)を丸めてテープで張り合わせるだけで形が出来上がり、糸を付けると凧になります。円筒に絵を描いても面白いですが、円筒を動物の形にカットすればもっと面白くなります。
 
科学クラブでは次のような3種類の立体凧を工作教室で作っています。
   
クジラ   鯉のぼり   金魚
これらは動物の尻尾になる部分が垂直尾翼の役割をするので、非常に安定して揚がります。工作教室では、色を付けた後に丸めて凧を組み立てています。小学生でも組み立てられます。
100×200×60
カット
スライス t=0.8
スタンプ
 
色を塗る
テープで止める
尻尾を立てる
糸を付ける
このように簡単な凧ですが、安定性は抜群です。歩いても、走っても揚がります。糸を持つ手を素早く回転させると、手の上空で旋回します。このかわいい「ミニ立体凧」を、博物館のイベントや科学クラブの科学工作教室で体験してください。
 


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