展示案内常設展「自然館」

常設展 - 自然館

宇宙から地球、愛媛へとマクロからミクロにズームアップする構成となっており、
来館者の好奇心を喚起する展示方法を採用しています。
自然を身近なものとして捉えるととともに、ジオラマ等を用いることによって来館者の興味を引くよう配慮がなされています。

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ミュージアム展示ガイド ポケット学芸員

宇宙のゾーン

有史以来人々は、天空を見上げ宇宙のさまざまな姿を想像してきました。
やがて科学の発達とともに、宇宙の仕組みが解明されていきます。
宇宙を知ることは、私たちの人類の起源を知ることに通じ、自然への視野を広げます。
宇宙のゾーンでは想像の世界の宇宙から、それを解き明かしていく過程をたどり、最新の宇宙論までを紹介します。

宇宙のはじまり
宇宙誕生のドラマ

宇宙の誕生は、永遠のなぞと言われてきました。古代より人々は天空を見上げ、さまざまな想像をめぐらせてきました。仮説をたて、科学的に解明しようと試みた人もいました。「観察と想像」が宇宙における多くの発見につながったのです。

※[写真]ガリレオ=ガリレイ(Galileo Galilei - 1564~1642・イタリア)

宇宙への夢と挑戦
古代人の宇宙観

古代の人々は、自分たちのすむ地球がどのようになっているのか、さまざまな想像をめぐらせました。地域によって宇宙観に違いが見られますが、地球が宇宙の中心にあり、全天体が地球の周りを回っていると考えていました。
[写真]古代インド人の宇宙観

宇宙への夢と挑戦
宇宙を解き明かす試み

観測道具や技術の発展にともない、惑星や恒星の組成なども分かるようになってきました。その知識が、宇宙の創世や全体像についての考察の基盤となりました。
[写真]ハーシェルの天体望遠鏡(模型)

おもしろデータバンク
宇宙からの贈り物

地球外からやってきて、地上に落ちる固体物質をいん石と呼びます。いん石には、宇宙からの情報がたくさんつまっています。このコーナーでは鉄いん石、石質いん石(コンドライト、エコンドライト)などを展示しています。
[写真]ギベオンいん石

おもしろデータバンク
宇宙情報アドバイス

公開天文台ネットワーク「PAONET」の画像を使用した天体画像を、種類や観測所で検索することができます。

地球のゾーン

青く、美しい、生命の星「地球」。地球はどのようにしてできたのか、また生命はどのようにして誕生し、進化してきたのか。その問いに答えるため、生命の誕生から進化というテーマを軸に、地球の移り変わりを時代の流れに沿って紹介します。 また現在の地球の自然環境と、そこにどのような生物がすんでいるかについて紹介します。
[写真]動く恐竜「ティラノサウルス」・「トリケラトプス」実物大(世界最大級)
※約15分おきに動きます。

生きものの進化
生きものたちのヒストリーロード

かつて地球に現われた多種多様な生きものたち。原始の海に生物が現われてから現在に至るまでをたどっていきます。

生きものの進化
キッズディノ

ティラノサウルスの頭骨(複製)などの恐竜化石を観察したり、脚の骨などの実物化石に触れることができます。また不思議な写真を撮ることができるトリックアートも展示しており、親子で恐竜に親しむことができます。

生きている地球
世界の動物

地球上には、様々な動物が暮らしており、好きなところに勝手に住みついているように見えますが、よく調べてみると、動物たちの分布にはある種の法則があることに気づきます。 ここで紹介するのは「生物地理区」という考え方です。地球上の大地は、ところによって高い山脈や深い海などで隔てられていて、生物の分布もそれと関係があるというものです。 それぞれの地域には、いったいどのような特徴があるのか、見てみましょう。

生きている地球
トド

アシカの仲間では最大の種で、オスは最大で体長3.3m、体重1,000kgになります。北太平洋、オホーツク海、日本海、ベーリング海に生息しており、日本には10月から翌年の5月に、千島列島から北海道沿岸へ回避してきます。
[写真]トド(オス)の剥製

生きている地球
南極大陸 昭和基地ライブ映像

愛媛県総合科学博物館と大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所との相互協力に関する協定に基づき、昭和基地屋外に設置されたwebカメラ映像を、インターネットを介してライブ配信しています。

生きている地球
海の勇者たち

海にはクジラやイルカ、サメ、カニなど体の大きい生き物がすんでいます。日本近海の深海に生息するタカアシガニは世界最大の現生節足動物として有名です。 サメは出現したときからすでに現在とほぼ同じような姿をしていたとされ、この形態が捕食・繁殖に適合した究極の形と考えられています。 クジラは哺乳類のクジラ目に属する水生動物の総称で、その形態からハクジラとヒゲクジラに大別されます。このコーナーでは、タカアシガニの標本やマッコウクジラのあごの骨を紹介します。

生きている地球
海洋の自然

美しいサンゴ礁も、水温や水深など海洋環境の諸条件が相互に影響し、成立しています。ここでは、分布の北限に位置する日本のサンゴ礁とそこにすむ生きもの、また日本で見られるサンゴの標本を紹介します。

大地の科学
愛媛の鉱物

愛媛県では約240種類の鉱物が確認されています。これは日本に産出する鉱物の5分の1に相当する数です。なかでも、西条市の市之川鉱山から産出した輝安鉱は、結晶が大きく日本を代表する鉱物として世界的に有名です。
[写真]輝安鉱

大地の科学
さまざまな岩石・鉱物

地殻を構成する様々な岩石や鉱物を展示しています。鉱物は化学組成による分類のほか、きれいなものやおもしろい形のものなどを紹介しています。

愛媛のゾーン

愛媛県は、西日本の最高峰である石鎚山とその連山の自然に恵まれ、緑豊かな環境の下、特色ある動植物が生息しています。また、多くの島が点在する瀬戸内海と、宇和海の複雑なリアス式海岸は、全国でも有数の美しい海の景観を誇ります。 気候は温暖な瀬戸内海側と南方的な様相を見せる宇和海側、そして寒冷な山岳地帯と変化に富んでおり、四季の移り変わりとともに、さまざまな景観を見せます。

絶滅の恐れがある生きもの

総合科学博物館では、平成20年度に旧・愛媛県立博物館から約20万点に及ぶ標本を移管しましたが、この中にはもう二度と手に入れることのできない貴重な標本があります。 それは絶滅した動物や、絶滅のおそれが著しく高い動物の標本です。このコーナーではニホンオオカミの頭骨やニホンカワウソの剥製などを紹介します。
[写真]ニホンオオカミの頭骨

愛媛の野山
愛媛の昆虫

昆虫は、種類と数の面から、現在最も繁栄している生き物です。このコーナーでは、石鎚山系など愛媛県に生息する昆虫の中から、特徴のある種類を紹介します。

愛媛の野山
愛媛のほ乳類

日本列島と周辺の海域からは、これまでに148種の在来ほ乳類と21種類の移入種が確認されています。そのうち愛媛県では、陸域から47種が記録されています。 このコーナーでは、愛媛県に生息しているほ乳類の中から、特徴のある種類を紹介します。

愛媛の野山
ニホンカワウソ

ニホンカワウソは、水辺での生活に適応したイタチ科の動物で、昭和40年(1965年)に国の特別天然記念物に指定されています。 かつては日本各地に生息していましたが、明治以降の乱獲や生息地の開発により減少し、今では四国の西南部に少数が生息していると考えられていますが、絶滅が心配されています。 このコーナーではニホンカワウソの特徴や館に収蔵されているニホンカワウソの標本について紹介します。
[写真]ニホンカワウソの剥製