鶴見鉱物・鉱石コレクション |
学芸課自然研究科 学芸員 山根 勝枝 |
鶴見コレクションは、鶴見祥夫氏が昭和30年代に、国内各地の鉱山から収集した鉱物・鉱石コレクションです。国内のほとんどの鉱山が閉山・休山した今となっては、貴重なコレクションです。 平成12年に鶴見氏のご家族より当館に寄贈され、整理を行い、この度、愛媛県総合科学博物館資料目録第1号「鶴見鉱物・鉱石コレクション標本目録」を発行しました。
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●収集 収集当時、鶴見氏と同僚だった方によると、鶴見氏は、地質教材のためにと収集を始め、収集するうちに鉱石に興味を持つよう になり、全国各地の鉱石を収集するに至ったそうです。鶴見氏は、全国の鉱山へ「鉱石を送ってほしい」とのお願いの手紙を出し、着払いで鉱石を送付してもらったとのことです。そして、鉱石が届くと、教材にするための整形やラベル作成の作業を夜遅くまでさ れていたそうです。 ●コレクション概要 鶴見コレクションは、鶴見祥夫氏が1959年(昭和34年)から2、3年にかけて、国内各地の鉱山や鉱石を扱う工場から収集したものです。鉱物2102点、鉱石147点、岩石87点、精鉱・精製品93点、化石37点合計2466点から成り、そのほとんどが国 内産です。その内愛媛県内の標本は、黄銅鉱や輝安鉱など74点含まれています。教材用に収集しているため、美しい結晶や色の鉱物に偏らず、さまざまな種類のものを含んでいます。 |
▲自然銀(しぜんぎん) native silver 北海道札幌市豊平区/ 豊羽鉱山 左右長25mm |
▲霰石(あられいし) aragonite 島根県大田市久利町松代/ 松代鉱山 左右長70 mm |
▲辰 砂(しんしゃ) cinnabar 北海道紋別市/ 龍昇殿鉱山 左右長85mm |
▲黄銅鉱(おうどうこう) chalcopyrite 愛媛県四国中央市金砂町/ 佐々連鉱山 左右長70m |
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