このような置き物を見たことはありませんか?「波のりゆらゆら」と、私は勝手に呼んでおります。よくおみやげやさんなどでも売られていて、このように置き物になったものや、小さなビンに入ってキーホルダーになったものなどさまざまな形のものがあります。比重の違う2つの液体が入っていて、混ざらず二層になっているのです。上の軽い方が石油ベンゼン、下の方がエタノール、エタノールはブルーに着色されているので、まるで海の水面がゆらゆら揺れている様です。そこにプラスチックの船のおもちゃ等を入れると浮かびます。
このおもちゃは簡単に作れます。
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ガラスの容器に水を入れ青いインクで着色する。 |
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そこにゆっくりと灯油を加える。 |
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プラスチック板で船を作り、液の中に入れます。すると船は灯油の浮力と水の表面張力により浮かぶ。 |
ところで、無惨にもこの船を沈没させることができます。
台所用洗剤を1〜2滴入れてみます。すると、図のように洗剤の界面活性剤が油を包み込み、水の中に溶かしこんでしまいます。油の浮力は船に作用できず、水の表面張力が減少することもあり、船は浮かばなくなるのです。悲しい実験ですね。タイタニックのテーマ曲を聴きながらこの実験を行うと、悲しさ倍増です。
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沈んでしまったタイタニック号(?)。あ〜あ |
●樹 氷
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▲「マジックツリー」という名で、当館の売店でも好評発売中! |
▲ツリーの形に切ったフェルトと尿素。尿素は肥料として売られている。 |
もうひとつ紹介するのは、科学おもちゃとしてけっこう有名な「樹氷」。木の形をした台紙に薬品の結晶がついて、樹氷のようになります。これも意外と簡単に作れます。園芸用品店で肥料として売られている尿素を水に溶かし、木の形に切ったフェルトにしみ込ませます。そして、このまま2〜3日おいておきます。
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3
日
後
→
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水に溶かした尿素をフェルトにしみこ ませる。 |
3日後のツリー。尿素がフェルト全体に 結晶化して、美しい樹氷ができあがる。
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毛細管現象によって液は上へあがっていき、時間が経つと先の方から水分が蒸発し、尿素が結晶化します。上からさらに液をかけて時間をおくと、もっと大きな結晶に育っていきます。フェルトにあらかじめ水性絵の具をしみ込ませておくと、結晶に着色もできますよ。「樹氷」は、博物館内の売店クローネでも売っていて気軽にきれいな結晶ができるので、興味のある人は試してみてください。
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