活動報告

 ●資料「ウミガメの漂着相次ぐ」

 2004年3月から4月にかけて、愛媛県宇和海沿岸で5件のウミガメの漂着、混獲がありました。愛媛県では、稀にアカウミガメが産卵のために上陸することがありますが、一般的にはあまりなじみのある生き物ではありません。昨年は、オサガメ、タイマイが瀬戸内側で確認されるなど、断片的ではありますが、愛媛県沿岸からウミガメに関する情報が得られつつあります。

アカウミガメ
2004年3月13日 アカウミガメ 内海村船越

2004年3月7日 アカウミガメ 津島町下灘成 死亡個体が漂着
2004年3月10日 アカウミガメ 宇和島湾 定置網に入る
2004年3月11日 アカウミガメ 内海村家串 死亡個体が漂着
2004年3月13日 アカウミガメ 内海村船越 死亡個体が漂着
2004年4月2日 アカウミガメ 津島町田颪 死亡個体が漂着

 今回、漂着が相次いだ理由は、今のところ不明です。死亡していた個体のうち、腐敗の進んでいたものは、海流により死亡後に流されてきたものかもしれません。しかし、定置網に生きて入った個体もいることから、3月頃に宇和海に生息している個体もいるようです。
 今回、漂着したウミガメのうち、アカウミガメ3頭、アオウミガメ1頭は博物館で回収しました。現在は冷凍されていますが、今後、大学やウミガメ研究者と共同で解剖し、死因や汚染物質の分析を行う予定です。また、骨格標本や剥製として、博物館で展示、保存したいと考えています。 

(学芸課 自然研究科 山本貴仁)

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