2005年6月1日  NO.42



【シリーズ】 愛媛の岩石(1)
花崗閃緑岩 granodiorite かこうせんりょくがん
産地:今治市宮窪町  寄贈:越智久輝氏


 愛媛県北部の高縄半島や芸予諸島の多くは花崗岩類からなっています。その中で、大島北西部に分布する花崗閃緑岩は、大島石あるいは青みかげとよばれ、墓石などによく使われています。
 この岩石は、マグマが地下深くでゆっくり冷却・固結してできた深成岩で、石英や斜長石、カリ長石、黒雲母、角閃石などの鉱物からできています。灰色の粒が石英、白い粒が長石、黒い粒が黒雲母や角閃石です。大島石は、この粒(鉱物の結晶)が細かく、緻密で硬いため、良質な石材として利用されます。
 亀老山展望台(今治市吉海町)に使用されているものには、1 p程度の長方形をした長石の結晶を見ることができます。
(学芸課自然研究科 学芸員 山根勝枝)


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