●アサギマダラの移動に関する愛媛県の記録●
自然研究科 学芸員 大西 剛 |
アサギマダラは、1980年に始まったはねに印(マーク)を書いて飛ばすマーキング調査によって、日本列島を春は南から北へ、秋は北から南へ移動をしていることが分かってきました。(マーキング調査の詳しい内容については、前回私が書いた「ちょっといい話」を見てください。)現在では、さらに詳しい渡りの経路を明らかにするために、毎年全国各地でマーキング調査が行われています。
ところで愛媛県では、1997年に滋賀県から飛んできた移動個体が再捕獲されて以来、2002年までに7件の移動記録が確認されていました。しかし記録の数が少なく、疑問な点が多くありました。ところが2003年には皆さんの活躍のおかげで、これまでを上回る8件の移動記録が確認されました。その結果は、今まで疑問であった点をいくつも解決してくれるものでした。今回はその成果について紹介したいと思います。 |
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