2002.3.1 NO.29

篠原朔太郎

 愛媛県の真珠養殖は全国有数の生産量を誇り、愛媛県を代表する産業です。平成8年からアコヤ貝の大量死により生産量が激減していましたが、徐々に回復しています。その真珠養殖を愛媛県で最初に始めたのは小西左金吾です。小西左金吾は明治40年、南宇和郡の御荘湾で三重県から海士(あま)を雇い入れて真珠の養殖を始めました。そして、大量の真珠養殖は、真珠貝の細胞を核と同時に挿入するピース法により成功しましたが、その方法は現在も続けられています。

(産業研究科 学芸員 藤本雅之)

写真:真珠挿核 円内:小西左金吾(写真提供 愛媛県漁業協同組合連合会)

もくじ
■話題提供 ●話題提供「生痕化石」
■活動報告 ●館長のおもしろ科学講座 ●科学講演会「小平桂一」
■学芸員の仕事場 ●第4回 新番組の開発
■TOPICS ●科学技術振興事業団(JST)「地域科学館連携支援事業」について