2004年12月1日  NO.40



【シリーズ】 愛媛の産業遺産「井関トラクター「ニューチェリーTC10型」」
 日本の高度経済成長が始まった昭和30年代、仕事や生活の面でさまざまな変化がありました。農業もその例外ではなく、生産量の増大と効率化、そして農作業の軽減等を目的として農業の機械化が進みました。そうした最中の昭和36年4月、愛媛県松山市の井関農機により写真のトラクター「ニューチェリーTC10型」の生産・販売が開始されました。前年に販売を開始した久保田鉄工製と石川島芝浦機械製に続く国産で三番目のトラクターとなりました。このトラクターは狭い水田でも作業を行うことができるよう、それまで技術的に先行していた外国製のトラクターよりも小型に設計されました。エンジンの構造が簡単で燃費が良い、回転半径が小さい、作業機を手軽に着脱できるなどの特長がありました。

参考文献『井関農機60年史』井関農機株式会社,平成元年
(産業研究科 学芸員 藤本雅之)


■研究ノート 絶滅種の発見
グレート・フォールス型転炉
■活動報告 生涯学習事業「まなびピア愛媛2004」
■話題

開館10周年記念イベント
まなびピア参加事業「南天星空紀行」
公開天文台「部分日食をみよう」
博物館セミナー「地球の記憶をひもとく」

■サイエンスショー 冬番組「身近にある科学の不思議」
 └平成16年12月11日(土)〜平成17年3月4日(金)まで開催
■プラネタリウム 冬番組「ラジオスターレストランへ ようこそ…」
 └平成16年12月11日(土)〜平成17年2月27日(日)まで開催