博物館だより

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博物館だより

2008年冬号
科学の楽しみ方
やってみよう!冬の実験「渦がつくるふしぎな模様」
久松 洋二

 今回は、寒ーい冬にまつわる実験を紹介します。キレイで面白い形の渦模様2つの実験です。

ベナール対流
ベナール対流
カルマン渦
カルマン渦

用意するもの
はし、ふで、銀色の絵の具、水、コップ、洗濯のり(PVAのり)、ステンレスのボウル、大きめの容器(バットやタッパーウェア)
用意するもの
★カルマン渦☆

★ベナール対流☆

なぜだろう!?

 できた2列の渦はカルマン渦といって、風の強い日、電線やベランダなどの欄干が鳴らすブーン、ブーンという奇妙な音の正体です。
 ベナール対流は、暖かいお味噌汁の模様などでも見られる渦です(上写真)。暖かい水が下からわき上がり、広がって沈んでいくことで、かたまり状の模様ができます。その模様の中央からわき上がる様子が左の実験で観察できます。模様の周囲の暗い部分が沈んでいる場所です。ステンレスのボウルを使うと、体温でも対流を起こすことができるのです。のりの量を変えると、模様の大きさや対流が始まる時間が変わります。

(学芸課 科学技術研究科 主任学芸員)
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